サボテンのなる木とは?

「サボテンのなる木」とは、接木という栽培技術により、木のようなサボテンと丸い形状の異なるサボテンの維管束(水や養分を運ぶ組織)を結合させ、一つの植物として育てたものです。
サボテンは意外と繊細な植物で、栽培環境が合わないと弱りやすいのですが、接木することで台木の力を借りて成長させることができるため、一般的な観葉植物と同じように育てることが可能になります。
画像の接ぎ木は、5つの異なる種類のサボテンが共存しています。このように、異なる種類のサボテンを一つの植物として楽しむことも技術的に可能です

木と表現している部分のサボテンはペレスキオプシス(Pereskiopsis)という葉っぱがついている草木のようなサボテンを使ってます。
細くてバラのように幹も硬く雑草のように丈夫なため、永久台木にも使える品種となります。
また、寒さに気をつければ、水をあげすぎてもやり忘れても枯れることはないので、どなたでも育てやすい植物となります。

画像は種子から育てた3〜5ミリ程の赤ちゃんサボテンを切断し脇目の若い枝に接木しているものになります。一見成長してくるとアンバランスなフォルムにサボテンがとれないかかと心配される方もいるかと思いますが、上についているサボテンの頭を持って持ち上げても土ごと持ち上がるくらい完全に一体化してます。

サボテンのなる木はよくある1本木ではなく、枝を一度ブランチさせて脇目にサボテンを接続してます。これは大樹の切り株からわき出る新緑をコンセプトとしたデザインになっております。
脇目を成長させてから接木を開始しているため、作出には時間がかっておりますが、このひと手間が力強い植物の生命力を表現するものとして魅力を引き立てます。
木についているサボテンがとれてしまわないかと心配されるかと思いますが、3ミリ程の実生苗から接続している為、一つの植物として融合しており掴んでも取れません。
接ぎ木の世界

こちらの花はaztekiumvaldezii (アズテキュウム)和名: 紅籠というサボテンです。
サボテンそのものが持つ独特の形やテクスチャーを活かしながら、一つの木の上で色々な種類のサボテンを手軽に育てられるのはキリンウチワの魅力です。
1.aztekiumvaldezii (アズテキュウム)
2.lophophora fricii
3.lophophora diffusa
4.lophophora alberto-vojtechii
5.lophophora fricii